2024.11.01
お知らせ
2024年11月オプト和正チラシ
アメリカ、ドイツ、フランスなど欧米各国をはじめ中国や韓国、インドなど40を超える国々で
メガネ作りに必要な眼鏡技術者の公的資格が定められています。
アメリカのオプトメトリストというものは100年以上も前からある資格です。
日本でもやっと、やっとです、2022年11月「眼鏡作製技能士」が国家検定資格として制定されました。
これは日本国が定めた、メガネを仕立てる技術や知識の熟練度を証明する証です。
眼科や眼鏡店にある自動的に目の屈折状態を測る機械は進化していてその精度はかなり高いです。
測定に使われるシステム検査台やレンズを削る加工機も設定方法を覚えればアルバイトでも使えます。
これだけ機械類が進化しているのであれば
いまさらメガネを作るのに技術は必要なのか?国家資格は本当に必要なのか?
という声まで聞こえてきそうです。
機械で測った数値そのままでメガネを作るのであれば時間も手間もかかりません。
度数が弱い方、しかも順応性の高い10代~20代の方々なら多少違和感があっても
機械で出たままの度数で遠くがよく見えるようになるかもしれません。
それでも正確に読み取られた度数そのままで良いメガネが出来るということはありません。
車の運転に必要なメガネなのか、パソコンモニターに一日向かうためのメガネなのか、読書用なのか
お客様がどのようなことで不具合を感じているのか、どのような使い方をしたいのか
お一人お一人に必要な見え方に合わせた度数の調整やレンズ設計のご提案をしてこそ
見やすい、掛けやすい正しい度数調整が出来るのです。
また、視線のズレによって起きる物がダブって見えてしまう斜位眼の補正にはプリズムが必要で
これは機械では測定できません。
このプリズム測定こそ知識と経験が必要です。
(一級眼鏡作製技能士はこの知識・技術が必須です)
そして何より、出来上がったメガネの掛け具合をお顔に合わせるフィッティングが重要です。
出来上がったメガネにはレンズの光学中心という中心点があり、
その光学中心とお客様の目の中心(瞳孔)が正しく合うように調節する必要があります。
人の顔は左右で耳の高さが違ったり、鼻すじを中心として左右で瞳孔間の長さも違う方が大勢います。
メガネをヒョイとかけてレンズの中心と瞳孔がピッタリと合うことはほとんどありません。
光学中心と瞳孔を合わせるように、鼻のパッドの角度距離、ツルの開き具合、耳にかかる部分などを
お客様のお顔に正しく掛かるように合わせていくフィッティングが需要なのです。
メガネのレンズ度数決定には、1+1=2のような単純な正解はありません。
極論すると度数一段の違いや乱視度の強弱の違いよりも
メガネのフィッティング、光学中心と瞳孔を合わせるように掛け位置掛け具合を調整すること
それが正しくできているかどうかが大切な技術だと私は思います。
フィッティングをしない、できないメガネ店の店員が多いです。
その大切さを学び技術を熟練させる機会となる国家検定資格眼鏡作製技能士は
間違いなく必要な資格制度だと思います。
メガネ業界で唯一の国家検定資格である、眼鏡作製技能士の公式サイト。